美しい森や湖と言った自然が豊かな地方であり、スイスとイタリアの国境、アルプス山脈の麓に位置します。
北を レマン湖 、東から南を アルプス山脈 、南東部をシャルトルーズ山地、東を ローヌ川 とギエール川に囲まれていて、西ヨーロッパ一標高の高い(4810m)モンブラン山地の一部が含まれます。
葡萄畑は、スイス国境のレマン湖畔から、ローヌ河沿い、イーゼル河沿い、アルプスに繋がる山岳地帯の中の標高200~500mのところに点在しています。3つのAOC地区(シニャンChignin、アプルモンApremont、ジョンジューJongieux)を含む全20のブドウ生産地区から成り立つ土壌は、石灰岩に泥灰土、それに氷河が運んだ沖積土が混ざっています。アルプス山脈の中心という比類なき地理的条件を反映し、山岳および大陸性の厳しい気候の影響は受けますが、湖や河川で和らげられ、夏と秋には好天に恵まれ葡萄が良く実ります。とはいえ総体的に厳しい気候なので、それに耐えうる地方特有の固有品種が選ばれています。山間のミクロクリマが織りなすワインは、総体的に酸がフレッシュで、みずみずしさの中にフィネスとしっかりとした旨味があるのが特徴。料理は、イタリアの影響下にあったため、パスタなども良く食卓に上がりますが、チーズ料理のフォンデュやタルティフレット、トム・ド・サヴォワなどがワインと相性が良く、とても愛されています。
生産者名 | France Gonzalvez フランス・ゴンザルヴェス |
Aprement | アプルモン |
ミネラル感のあるワインを産出する北東部に位置し、最大のブドウ栽培地でもあります。散らばった岩の破片は1248年に起こったグラニエ山の大規模な土砂崩れの被害を物語るもの。
グラニエ山が太古の昔大海原だったこともあり、この崩落によって化石交じりの石灰岩が水はけの良い粘土層と同化し、葡萄栽培にとって適したテロワールを形成しているといわれています。
シャンベリーの南東に位置するアプルモンにドメーヌはあります。
圧倒的な存在感で村を見下ろすグルニエ山は、1248年に土砂崩れを起こしました。
その時、岩の破片が散らばった範囲はなんと21㎞にも及んだといいます。
未だ付近を散歩するとそこら中にそれらしき岩や石ころがころがっているこの場所で、フランスは手に入れた2haもの畑に植樹をします。
フランス・ゴンザルヴェスのワイン生産者としての始まりはボジョレーでした。
2008年に半ヘクタールの土地を手に入れた彼女は、女性が一人でワイン造りをしていくには厳しい土地ボジョレーでスタートを切ります。
その5年後には南向きの花崗岩土壌、コート・ド・ブルイィの区画を含む4ヘクタールを、さらには2014年に6ヘクタールに畑を増やし、生産者として順調に歩んできました。
葡萄のエネルギーをストレートに感じる力強さ、また女性らしい繊細さを兼ね備えた彼女のスタイルは、飲み手に強い印象を与えます。
2022年、ボジョレーを離れ、生まれ故郷であるサヴォワに移り住み、信頼のできるビオ栽培の生産者から葡萄を購入することを決めると、収穫に携わり、今までの経験を活かして再びワインを造り始めました。
今回輸入するワインは全て買い葡萄で仕込んだものですが、ボジョレーの味わいを知る方は、どこか懐かしい雰囲気を感じることでしょう。
力強く大胆な彼女らしさと、サヴォワという土地の個性、今までの経験を活かし綺麗に仕上げた繊細さ、それぞれの品種の特性を存分に味わえます。また、彼女だからこそ表現できる、彼女にしか出来ない表現を是非感じて欲しいと思います。
ガメイを知り尽くした彼女がガメイ・ド・サヴォワを醸すと?どんな味わいになるのか??などなど。。乞うご期待です!!!
《テイスティングコメント》
輝きのある淡い黄色。
爽やかな雰囲気をまといながらもリッチなニュアンス。
カリン、ハチミツ、レモングラス、フレッシュミント。
フレッシュかつ非常にミネラリー。最後まで口中に残る爽やかな酸。
余韻にほんのり繊細なスパイス感と程よい苦み。
《テイスティングコメント》
輝きのある綺麗な黄金色。
滋味深く奥行きを感じさせるリッチなインパクト。
熟したキンカン、ハチミツ、レモン、食欲をそそるスパイスのアロマ。
干し椎茸や貝出汁のニュアンス、塩味と旨味と酸味のバランスが絶妙で味わい深い。
《テイスティングコメント》
淡くほんのり濁りのあるルビー色。
抜栓直後は還元を感じるが素晴らしいポテンシャルも同時に感じる。
艶のある華やかな香りに、しっかりとカツオ出汁のような旨味が乗っている。
食べごろの苺のフレッシュ感、グレープフルーツのような酸、繊細なタンニンがバランスよく絡み合う。
翌日、まろやかになり、妖艶さが増して、より素晴らしい液体に変化する。
《エチケットの意味》
グラン・ヴァン(偉大ナワイン)と、ジョークで「大きなお風呂」をかけている。
経験のない困難な状況を意味している。ガメイを使ってサヴォワで挑戦する自分なりの新しい冒険を表現。
《テイスティングコメント》
淡いサーモンピンク色。優しい発泡で、イチゴや桜餅のようなチャーミングな香り。
クリアな味わいながら、若干の塩味が心地よく、後味に旨味と甘味が程よく残る。
《エチケットの意味》
何かをやり遂げた後に「着地する場所」という意味。
ジャケールの可能性を探って醸造した先に、どんな着地点(味わい)が待っているのか!?
《テイスティングコメント》
主張のある麦わら色で、緑色と真珠の光沢がある。香りは、オレンジの花、焼きリンゴ、桃の蜜など、煮詰めた果実のニュアンスを持つ。
口に含むと、甘さと鋭さのバランスがとれており、塩味のあるストラクチャーに苦味のある優しい後味。
素晴らしい余韻の長さと厚み!緊張感とフレッシュさもある。ジャケールの可能性を大いに感じる仕上がり!
《エチケットの意味》
山に霧がかかったら仕事は諦めワインを楽しむ日とボジョレーでは言われていた。
サヴォワでは雪が降ったら仕事をしない休日という意味。楽しもう!そんな意味を込めてホワイトデーと名づける。
《テイスティングコメント》
淡い色調、クリアな黄緑色、真珠のような反射。透明感のある液体。
口に含んだ瞬間、微量のクリスプと若干の還元を感じるが、高いポテンシャルも同時に感じる。
レモンやミントのようなアロマ。フレッシュで透明感のある果実味。シャープな酸、程よい塩味。
熟したキンカン、ハチミツ、火打石、八角、白コショウ、リンゴのニュアンス。たっぷりの旨味。
タイトなミネラル感、張りのあるフィニッシュ、長い余韻。繊細さと活力を兼ね備えている。
※3日目も何の遜色もなく十分に美味しく飲める。むしろ旨味と奥行きが増す。
ラクレットやチーズフォンデュなどと相性良いでしょう。アペリティフにもgood!
《エチケットの意味》
ブルターニュの王妃の名称で求愛の言葉。自身も恋人に言われた経験があることから思いついた。
15世紀にサヴォワ公国の王子と結婚したのがキプロスの王女で、この際キプロスに育ったアルテスを持ち帰ったという説もある。
《テイスティングコメント》
淡い麦わら色。キラキラと透明感があり、ほんのり乳発色。
香水やキンモクセイのようなアロマで甘くリッチな印象。
熟した白桃、白い花、ルバーブ、ジンジャーなど洗練されたフルーツとフローラルのニュアンス。
シナモンのようなスパイシーさと青リンゴのような瑞々しさが混ざり合う繊細なタッチで、口あたりまろやか。
余韻にも上品な酸と甘さが残る。
※3日目も何の遜色もなく十分に美味しく飲める。酒質がまろやかになり落ち着く。
《エチケットの意味》
超自然的な力を与えられた「マジック」という意味。魔法をかけられたように美味しくなったから、そう名づけられた。
《テイスティングコメント》
色調は、黄金色で、琥珀色と真珠色のハイライト、ほんのり濁りあり粘性あり。
蜜や熟した果実の芳醇な香りがありボリュームを感じる。
黄桃、メロン、砂糖漬けレモン、熟したアプリコット、ドライパイナップル、カルダモン、バニラ。
熟した果実の甘みがあり、厚みも感じるが、余計な残糖は感じない。冷涼感があり洗練されている。
味わいは緊張感があり、神経質さと活力の間のエネルギッシュなバランスを保っている。
アロマティックで滑らかなタッチ、繊細なミネラル感。アフターに心地よい苦味があり、緻密な構成と骨格を感じる。
※3日目も全く遜色もなく高いポテンシャルを感じる。貴腐ワインのような高貴な香りが増している。
《エチケットの意味》
ピノの収穫のとき右腕となってくれたアントニーのあだ名がトニー。
TONI.Pを逆さまに読むとPINOT。ふたつをかけて名づけた。
《テイスティングコメント》
淡めのルビー色。瑞々しい赤い果実、グレナデンの香り。
スモーキーなニュアンス、バラの芽、チェリー、シナモンや樹液のブーケ、カツオだしのような旨み。
人懐っこいキャラクターで、酸もふくよか。素朴さがありながら骨格を感じる。
※3日目から少しずつ後味に豆をかんじる。
《エチケットの意味》
未曾有という意味。21年に造ったキュヴェが(還元の要素があったのか)少し匂った。
ジャーを購入して入れ替えた翌日、匂いが全て消えていたという信じられない奇跡が起こったから、そう名づけた。
イラストは、「魔法」の性質を持っている『アラジン』のランプから出てくる精霊のようなものに例えた。
《テイスティングコメント》
明るいラズベリー色。ほんのり濁りあり。艶やかでチャーミング。女性らしく気品があり雑味が全くないピュアな液体。
イチゴピューレ、キャラメル、パンドエピス、牡丹、クミン、チコリ。
口中で丸みとエネルギーが組み合わさり魅力的なバランスを保つ。構造が鮮明。
※3日目も何の遜色もなく十分に美味しく飲める。
《エチケットの意味》
昔サヴォワで使われていたレトロなモデルのレース用の車の名前。
ベルジュロンがサヴォワのロールスロイスと言われているから対抗して名づけた。
《テイスティングコメント》
赤みがかった紫色、濃さは中程度。マホガニーと褐色のハイライト。
骨格と構成のしっかりとした肩幅のあるキャラクターながらタンニンがウェットで飲み疲れない。
ダマスカスローズ、ビターオレンジ、カカオ、ローリエ、ミントのニュアンス。
ユリのような瑞々しさで、酸味と旨味を併せ持つジューシーな味わい。
※3日目も何の遜色もなく十分に美味しく飲める。
《エチケットの意味》
小さなダンサーは自分で、3つのボールは子供たち。
地球でジャグリングしているのは、サヴォワとボジョレーを行き来しながらバランスを保っている自分を表している。
《テイスティングコメント》
深みのある紫がかったガーネット色。褐色の反射がある。スミレ、カシス、ブルーベリー、ナツメグ、胡椒、ローズマリー。
ジューシーな果実味で、タンニンがシルキー。上品な甘さと酸が、程よく全体を纏っている。
円みを帯びた肉付きの良さがあり女性的。モンドゥーズの粗くワイルドな印象が覆るエレガントな酒質。
※3日目も何の遜色もなく十分に美味しく飲める。
フランスとの出会いは2012年3月に開催されたBeaujolaiseというサロンだった。
初お披露目だったのか?参加していた彼女は一躍時の人となっていた。
ロックスターのような身なりをした女の子がとんでもないワインを造ったと。
20代前半だった彼女はボジョレーの父といわれるジャン・クロード・ラパリュの弟子として華々しいデビューを果たしていた。
あれから10年、3人の子供と生まれ故郷であるサヴォワに移住することを決意する。
ボジョレーでは、キュートな容姿とは裏腹に急斜面の区画を含む6ヘクタールもの畑を一人でエネルギッシュにこなしていた。
その頃の彼女を一言で表すと、まさに「エネルギー」!!!
持前のセンスをもって力強さと繊細さが共存する魅力あふれるワインを次々とリリースした。
サヴォワに移り住んだ理由は色々ある。
アルプス山脈に囲まれた素晴らしい環境で子育てをすることもひとつだが、人生にはリセットしたいと思うタイミングはあるもの。
彼女の男前な性格と潔いキャラクターに奥深い優しさと肝っ玉かあちゃんのような明るさが加わったその姿をみても悟るものがある。
カーヴを訪問した時、近所の住民がどこからともなくワインを買いにやってきた。皆、彼女のファンである。地元の名手さながらのおじ様たちを受け入れ、冗談を交えテンポよくさばいていく。そんな空気感が心地良い。皆を笑顔にしていた。
ボーヌの醸造学校に通いながらラパリュで研修をしていたとき、急に一つのキュヴェを任せられた。その時に欠点も良いところも全ては自分次第ということを学んだ。
だから、買い葡萄でも収穫のタイミングは全部自分で決めている。
ボジョレーでは一斉に始めていたが、ここサヴォワでは収穫のタイミングは区画ごとに待って行う。その期間の幅は、およそ2か月にも及ぶ。
瓶詰めしたばかりの2022年ヴィンテージを試飲させてもらっているとき、今後はジャー(アンフォラ)を少しずつ増やしていきたいと彼女は言った。
まさに!フランスが醸す液体は、ジャーにとても合っている。
品種の個性と向き合って、出来るだけピュアに表現したい彼女には、当然の選択のように思えた。
試飲が終わると、地元の人達で賑わうビストロへ食事に行こうということになった。
彼女のファンたちも一緒だ。
そこで、包み隠さず、正直に語ってくれたワインへの想いや自身の歴史。
潔く大胆に見えるが、細かい気を遣える繊細で優しい人である。
細い身体で子育てをしながらでは想像以上に大変だろうが、堅実に一生懸命、この地で改めて生産者としての道を進む決意をした。
話を聞いていたら、全くそんな苦労は感じさせないが、彼女を応援したい気持ちでいっぱいになった。
帰り、同じ想いで彼女を支えているであろう地元の名手たちが、もう一杯ご馳走させてくれとなかなか帰してくれなかった。
デザートまでご馳走になり、おなかがはちきれそうになった私たちを、彼女は申し訳なさそうにウィンクしながら解放してくれた。
私たちを見送り店に戻るその華奢な後ろ姿をみて、逞しさと、新たな挑戦への覚悟を感じた。(2023年4月)